ドメーヌ・イチ ワイナリー&ぶどう畑見学 北海道余市

ワイン

北海道ワイナリー巡りにて、余市・仁木町にある『ドメーヌ・イチ』を訪れてきました♪

こちらはレストランや農産物の販売などはもちろん営業されていますが、ワイナリーは基本的に見学は受け付けていなく、僕がソムリエである事と色々日本ワインを応援しているという事で特別に見学させていただきました(^-^)
元々は2008年に創業した 『ベリーベリーファーム&ワイナリー仁木』の新設ワイナリーとして2020年に設立されました(・▽・)
ベリーベリーファーム&ワイナリー仁木』はブドウをはじめ、ブルーベリー、ラズベリー、さくらんぼなどの果物を栽培しているオーガニックファーム『ベリーベリーファーム上田』のワイナリーで、全ての農産物は『有機JAS』や『特別栽培農産物』を取得していて、
ワインに関しても2011年に日本で初めて『オーガニックワイン認定』も取得し、新設された『ドメーヌ・イチ』でも2021年に取得しました(*´ω`*)
ワイナリーに着くと代表の『上田一郎』さんが出迎えてくださって、早速ワイナリーからご案内いただきました(*^▽^*)
まず驚いたのが、入ってすぐに沢山の斗瓶が並んでいて、それが圧巻(´∀`*)
2021年の現段階では『ベリーベリーファーム&ワイナリー仁木』もまだ稼働していて、この『ドメーヌ・イチ』と並行してワイン造りを行っていますが、その内『ドメーヌ・イチ』に一本化するそうで、
醸造設備は一部『ベリーベリーファーム&ワイナリー仁木』から持ってきていますが、基本的には新しく揃えられたとのことで、
特に北海道は2020年が大豊作だったこともあり、どこのワイナリーにも言えるのですが、『ドメーヌ・イチ』も木樽やタンクを買い足しています(*^-^*)
積算温度や収穫日などをしっかりデータとして取っていらして、2021年の今年は非常に暑い日が多く、9月中旬から収穫して仕込みが始まるとの事で、
500ℓのステンレスタンクと安価で重ねて置けるなどのメリットがあるのでプラスチックタンクで主に仕込まれています( ´ ▽ ` )
ただ、プラスチックタンクは中に人が入って洗わないといけないので、太った人は入れないんですと笑いながら仰っていました(笑)
プレス機やステンレスタンクもイタリアやフランス製よりも安価ながら高品質なスロベニアやクロアチア製のもので揃えていました(´∀`*)
貯蔵庫にはピノ・ノワールやピノ・グリが入った多くの『ナダリエ』や『アリエ』の木樽が置かれていて壮観な眺め(*´∀`)♪
ここにも斗瓶があって、樽の継ぎ足す用のワインが入っていました(^▽^)
別の貯蔵庫にもワインが入った沢山の斗瓶が置かれていたのですが、『カスタムクラッシュ(受託醸造)』もやられていて、こちらには様々な農家のブドウから造られたワインが並んでいて、これもまたなかなか見ない光景だったので新鮮でした(´∀`*)
その中には北海道十勝生まれのブドウ品種『山幸』のワインもあり、ちょうど2020年12月に『OIV(国際ブドウ・ワイン機構)』に日本のブドウ品種で3番目に国際品種登録されたこともあったので、色々聞いてみたのですが、
『山幸』は香りも味もよく、寒さにも病気にも強くて本当にいいワインができる非常に魅力的な品種で、
ドメーヌ・イチ』でもずっと栽培したかったのですが、苗木が現在は手に入りにくく、今年何とか10本苗木を買って、来年からはもう少し増やせそうなので今後力を入れていきたいと仰っていました(・▽・)
現在受託醸造している『山幸』は北海道有数の冷涼地帯、弟子屈や北見市の方で栽培されたものですが、シャルドネでも糖度12度くらいしか上がらないのに『山幸』は25度くらい上がるそうで、いかに寒さに強いかがよく分かる例えでした(^-^)
余市で『山幸』を育てたら糖度30度くらいいってきついワインになるかもしれないと仰っていて、
僕の中では酸味の強いヤマブドウ系の品種は糖度がそんなに上がる印象がなかったのですが、この『ドメーヌ・イチ』で栽培しているヤマブドウは雪が降って干しブドウのようになってから収穫していて、酸もかなり落ちて糖度が35度もあるそう( °o°)
東北地方などにも多いヤマブドウは病気にもなりにくくて手が掛からないブドウだとは知っていましたが、寒さにもそこまで強いものがあるというのは初めて知りました(^o^)
そして以前から観光バスで来てもらって、ワイン造り体験をしてもらって、斗瓶ひとつに対して20本くらい瓶詰めできるので、出来たワインを届けるという企画をずっとやっているので斗瓶が多いんですと仰っていて、この斗瓶の多さに納得しました(・▽・)
この企画は上田さんご自身もとても楽しんでやっているとのこと(*´∀`)♪
ヤマブドウのワインを試飲させていただきましたが、今までに飲んだことのない複雑な味わいで本当にビックリ!
ヤマブドウならではの酸味もありつつ、ハーブのニュアンスやレーズンのような複雑な甘みが押し寄せてくるように広がって、まさにイタリアの高級ワイン『アマローネ』などの『パッシート(陰干し)』したような味わいで、ヤマブドウの新しい可能性を味わえて衝撃を受けました(*^0^*)
続いて畑をご案内いただきましたが、大きく分けて3カ所あって、まずは2012年にピノ・ノワールと一部ピノ・グリが植えられた畑から( ´ ▽ ` )ノ
冒頭にも書いたように有機認証を受けた畑なので、化学肥料や殺虫剤は使わず、国際的に有機栽培で認定されているベト病を抑える農薬のボルドー液のみで栽培を行っているので、とても管理が大変とのこと(^^;
一回実験的にボルドー液もなしでやってみたのですが、やはりさすがにそれは無理だったそうで、ボルドー液だけは散布していますと仰っていました(^^;
ドメーヌ・イチ』の畑では木に水が付いた時や温度が上がった時、葉に水が付いたかも分かるセンサーが付いていて、センサーをもとに計算していつベト病が出そうかが分かるという事で、そのタイミングで防除したりボルドー液を効率よく散布できるそう(・▽・)
因みに天気にももちろんよりますがボルドー液を一度散布したら2週間ほど効果が持つとの事でした(^-^)
本当は畑をもっと広げるつもりでワイナリーも畑の近くに建てる予定だったのですが、近くを走る高速道路の建設で先に土地を取られてしまって断念されたそうで、敷地内の他の木が植えられているところも今後は全てブドウ畑にする予定だそう(^o^)
ピノ・ノワールのクローンは9割が『MV6』なので実は小さめで、他に『UCD』があり、当初苗木屋と相談して評判のいい『MV6』に決めて、
『MV6』は味はとても美味しいワインができるのですが、房が小さくて実の密度が高いので実が割れたり病気になりやすく、そこに気を付けていると仰っていました。
『MV6』や『UCD』とはクローンと呼ばれる細分化された品種名のことで、ピノ・ノワールには非常に多くのクローンがあるのですが、それぞれの違いも教えていただきました(*´ω`*)
続いて2015年に植えたピノ・グリの畑を、
それから最近植えたドルンフェルダーとゲヴェルツトラミネールの畑も見せていただきましたが、
2021年8月の僕が訪れた段階で北海道は記録的に暑く、雨も極端に少なくて草も伸びないほどなのですが、ブドウにとってはとてもいい環境で、海外の雨の少ない地域だったらこんなに栽培が楽なのかと思いましたと笑って仰っていました(*´▽`*)
他にも畑が隣接している『リタファーム&ワイナリー』や『オサワイナリー』の事も教えていただいたり、新しく出来たワイナリーの情報なども教えていただいたりととても勉強になりました(*^-^*)
獣害はやはり近年急激に増えた外来種のアライグマやウサギ、鹿、タヌキなどでたまにヒグマが出ることもあるとか。
そして別の場所のピノ・グリとヤマ・ソーヴィニヨンの畑を見せていただきました( ´ ▽ ` )ノ
ヤマ・ソーヴィニヨンはさすがにヤマブドウ系品種だけあって葉も大きく、見るからにたくましそうでしたが、意外とバラ房だったのには驚き( °o°)
最後に絶景ポイントを見せていただきながら、
ヤマブドウが植えられている畑をご案内いただきましたが、敷地内を軽トラの荷台に乗って進んでいった時はアトラクションに乗っているようでちょっぴり楽しかったり( ̄∇ ̄)
唯一棚仕立て栽培のヤマブドウはボルドー液すらも必要ない完全無農薬の自然栽培で、例年は10月の半ばくらいに水分が抜けた状態で収穫するので、重量が3分の1くらいになるそうで、糖度が40近くになっているとのこと(*´ω`*)
そして初めて知ったのですが、ヤマブドウにはオスとメスがあって、実を付けるのがメス、オスは実を付けないので木が太くなっていて、これもとても驚きました(*^▽^*)
オスの木は広い敷地に2本あるのですが、畑の周りにもヤマブドウは自生しているので、受粉は自然にするとのこと(^-^)
ヤマブドウの皮で造ったバッグなどは高価で売られているそうです(・▽・)
また、ブドウは通常、病気をもたらすカイガラムシをはじめとした害虫による被害を防ぐために、春前に木の皮を綺麗に剥いていく作業があるのですが、ヤマブドウはそれも必要ないとのこと(・▽・)
ひとつ懸念しているのは周りにクルミの木が多く、ネズミやカラスが寄ってくるのでブドウに直接害はないけれど、フンや実を道路に落として割ろうとしたりするので、その辺りが気がかりと仰っていました。
さらに新しく植えたばかりの垣根仕立てのヤマブドウも見て、お忙しい中、本当に色々な事を教えてくださって、めっちゃ勉強になりましたし、楽しく有意義な時間を過ごせて益々ファンになりました(*^▽^*)
〒048-2411 北海道余市郡仁木町東町13丁目49番地
ドメーヌ・イチ』の外観(*’▽’)
ワイナリー前から見える景色も絶景です(*´ω`*)
入ってすぐに沢山の斗瓶が並んでいて圧巻(*‘∀‘)
醸造所の様子(^-^♪
500ℓのステンレスタンクとプラスチックタンクがずらり(*^-^*)
 
このプラスチックタンクは安価で重ねて置けるなどのメリットがあるので重宝しています(*‘∀‘)
ただ洗浄時には中に人が入って洗わないといけないので、太った人は入れないんですと笑いながら仰っていました(笑)
貯蔵庫にはピノ・ノワールやピノ・グリが入った多くの『ナダリエ』や『アリエ』の木樽が置かれていて壮観な眺め(*´∀`)♪
PNはピノ・ノワールが、ROSEにはロゼが入っています(・∀・)
こちらの斗瓶には樽の継ぎ足す用のワインが入っていました(^▽^)
別の貯蔵庫にもワインが入った沢山の斗瓶が置かれていたのですが、『カスタムクラッシュ(受託醸造)』もやられていて、こちらには様々な農家のブドウから造られたワインが並んでいて、これもまたなかなか見ない光景だったので新鮮でした(´∀`*)
その中には北海道十勝生まれのブドウ品種『山幸』のワインもあり、色々伺ったのですが、『山幸』は香りも味もよく、寒さにも病気にも強くて本当にいいワインができる非常に魅力的な品種で、
ドメーヌ・イチ』でもずっと栽培したかったのですが、苗木が現在は手に入りにくく、今年何とか10本苗木を買って、来年からはもう少し増やせそうなので今後力を入れていきたいと仰っていました(・▽・)
以前から観光バスで来てもらって、ワイン造り体験をしてもらって、斗瓶ひとつに対して20本くらい瓶詰めできるので、出来たワインを届けるという企画をずっとやっているので斗瓶が多いんですと仰っていて、この斗瓶の多さに納得しました(・▽・)
この企画は上田さんご自身もとても楽しんでやっているとのこと(*´∀`)♪
ヤマブドウのワインを試飲させていただきましたが、今までに飲んだことのない複雑な味わいで本当にビックリ!
ヤマブドウならではの酸味もありつつ、ハーブのニュアンスやレーズンのような複雑な甘みが押し寄せてくるように広がって、まさにイタリアの高級ワイン『アマローネ』などの『パッシート(陰干し)』したような味わいで、ヤマブドウの新しい可能性を味わえて衝撃を受けました(*^0^*)
続いて畑をご案内いただきましたが、大きく分けて3カ所あって、まずは一番大きな区画の中で2012年にピノ・ノワールと一部ピノ・グリが植えられた畑から( ´ ▽ ` )ノ
『ヴェレゾン(ブドウが緑から黒に変わる過渡期の事で、フランス語で色付きの意味)』が随分進んでいて、美しいです(*´▽`*)
ピノ・ノワールのクローンは9割が『MV6』なので実は小さめで、他に『UCD』があり、当初苗木屋と相談して評判のいい『MV6』に決めて、
『MV6』は味はとても美味しいワインができるのですが、房が小さくて実の密度が高いので実が割れたり病気になりやすいので、そこに気を付けていると仰っていました。
『MV6』や『UCD』とはクローンと呼ばれる細分化された品種名のことで、ピノ・ノワールには非常に多くのクローンがあるのですが、それぞれの違いも教えていただきました(*´ω`*)
なだらかな傾斜で水捌けがいいです(^-^♪
このブドウ畑の奥に見える山があるところがちょうど北なので、方角が分かりやすいと教えていただきました(*‘∀‘)
ピノ・グリも少し『ヴェレゾン』が始まっています(^-^♪
冒頭にも書いたように有機認証を受けた畑なので、化学肥料や殺虫剤は使わず、国際的に有機栽培で認定されているベト病を抑える農薬のボルドー液のみで栽培を行っているので、とても管理が大変とのこと(^^;
一回実験的にボルドー液もなしでやってみたのですが、やはりさすがにそれは無理だったそうで、ボルドー液だけは散布していますと仰っていました(^^;
続いて2015年に植えたピノ・グリの畑へ(・∀・)ノ
畑には木に水が付いた時や温度が上がった時、葉に水が付いたかも分かるセンサーが付いていて、センサーをもとに計算していつベト病が出そうかが分かるという事で、そのタイミングで防除やボルドー液を効率よく散布できるそう(・▽・)
こちらが葉に付いた水を感知するセンサー(^o^)
水分と温度を測るセンサー(^o^)
細かくデータで管理できるようになっています(・∀・)
それからドルンフェルダーとゲヴェルツトラミネールの畑へ(^-^)
ゲヴェルツトラミネール(・∀・)
ドルンフェルダー(・∀・)
どこの畑も傾斜がいい感じで風通しも水捌けもいいです(*´ω`*)
ピノ・ノワール(・∀・)
続いて2つ目の畑で、ピノ・グリとヤマ・ソーヴィニヨンの畑を見せていただきました( ´ ▽ ` )ノ
ピノ・グリ(・∀・)
ヤマ・ソーヴィニヨン(・∀・)
ヤマブドウ系品種だけあって葉も大きく、見るからにたくましそうでしたが、意外とバラ房だったのは意外でした(*’▽’)
3つ目の畑に行く途中に絶景ポイントを教えていただきました(*^-^*)
ブドウ畑とその向こうに余市の町並みと海が見えて本当にいい眺め(*´▽`*)
この畑は新しく余市に出来たばかりの畑だとか(^-^)
映える(^-^♪
最後にヤマブドウの畑をご案内いただきました(・∀・)
入口から少し離れていて草も多いので、軽トラの荷台で連れて行ってもらいましたが、アトラクションに乗っているようでちょっぴり楽しかったっス( ̄∇ ̄)
新しく植えた垣根仕立てのヤマブドウ(^o^)
『有機JAS』認定のプレートもあります(*’▽’)
迫力がありますね(*‘ω‘ *)
唯一棚仕立て栽培のヤマブドウはボルドー液すらも必要ない完全無農薬の自然栽培で、例年は10月の半ばくらいに水分が抜けた状態で収穫するので、重量が3分の1くらいになるそうで、糖度が40近くになっているとのこと(*´ω`*)
ヤマブドウにはオスとメスがあって、実を付けるのがメス、オスは実を付けないので木が太くなっていて、これにはとても驚きました(*^▽^*)
これがオスの木(・∀・)
ヤマブドウの皮で造ったバッグなどは高価で売られているそうです(・▽・)
ちょっと見づらいですが、ヤマブドウの木が奥に自生しています(^-^)
最後に『上田一郎』さんと記念撮影(*^-^*)
ワイナリーや畑の中でお願いすればよかったとちょっぴり後悔…(^-^;
お忙しい中、本当に色々な事を丁寧に詳しく教えてくださってご案内いただきましてありがとうございました(*^▽^*)

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