山形県南陽市にある『赤湯温泉』♨
『日本さくら名所100選』にも選ばれている『烏帽子山公園(えぼしやまこうえん)』に隣接する『イエローマジックワイナリー』にワイナリー見学に行ってきました♪
…行ってきましたというと少し語弊があるかな?押しかけたに近い…あ!でもいつものことか…(笑)
『赤湯温泉』にある全国的にその名が知られる有名ラーメン店『赤湯ラーメン・龍上海・赤湯本店』で辛みそラーメンを食べた後、ワイナリーの前を通りかかったら何と!シャッターが空いていて代表の『岩谷澄人』さんご夫妻がいらして、様々なお話が聞けて醸造所も見せていただきましたヽ(*´∀`)ノ
『岩谷澄人』さんは滋賀県のにごりワイン専門ワイナリー『ヒトミワイナリー』や大阪の『島之内フジマル醸造所』で長年ワインを造り続けていた方で、『にごりワイン』の先駆者であり、今までの集大成としてこの赤湯の地で開設したのがこちらのワイナリー(‘-‘*)
まずは貯蔵庫から見せていただいたのですが、ワイナリーのある『赤湯温泉』は冬は豪雪地帯で、ワイナリー前の道が高い壁になるくらいものすごく雪が積もるとのことで貯蔵庫は逆にエアコンで温めるくらいの寒さで、
夏は逆に都会と同じくらい暑くなるので気候の変動が激しい地域で、夏は昼は暑く、夜は寒く一日の寒暖差も15度以上と激しく、また9月くらいになると一気に寒くなるのでブドウの酸の抜けが遅くなってバランスが取りやすく(ブドウは暖かい時間がずっと続くと酸が減って糖度が上がるのです)、良いブドウができることに加えて、『大沢山』や『十分一山(じゅうぶいちやま)』という昔からブドウ栽培をしている山に向かって常に風が吹き抜けていくので病気にもなりにくく、またその風でパラグライダーも楽しめるメッカでもあるとのことでした(*^-^*)
『十分一山』に広がるブドウ畑は昔から雨が当たらないようにビニールをかけて栽培しているのですが、その風景はなかなか他では見られないもので、電車からも見れると教えていただきました(‘-‘*)
また山形では珍しく『甲州』も栽培されていて(『甲州』の栽培の歴史はとても古いのですが現在は少ない)、2021年はその『甲州』の畑を譲り受けたので自分たちで栽培、収穫まで細かく手掛けることができるので『甲州』の本場である山梨との違いを出しつつさらに補酸や補糖をしないものや亜硫酸添加しないものなどにも色々チャレンジしたいとのことでした(*゚ー゚)
そして奥様に醸造所を案内していただきました(*´∀`)
『イエローマジックワイナリー』の非常に特徴的なワイン造りの一つに『アンフォラ』を使ったものがあってこれを生で見れたのは超感動!(*゚▽゚)
『アンフォラ』とは陶器で出来た素焼きの壺のことで、ワイン発祥の地・ジョージアでは紀元前6000年前から『クヴェヴリ』という名称で醸造に用いられていました(^-^)
この『アンフォラ』で熟成させたワインは樽熟成と同じく空気を吸って吐いての呼吸をしながら熟成していくのですが、樽熟成とはまた違った柔らかな味わいになるとのこと、
しかもこの『アンフォラ』が作られているのは何と『信楽焼』の土!(*゚▽゚*)
滋賀県で作られる『信楽焼』は古来の陶磁器窯のうち中世から現在まで生産が続く代表的な6つの窯『日本六古窯』のひとつで、『日本六古窯』の中でも湯船や洗面台など「大物づくり」も得意とする焼き物で、
ワイン発祥の地で気の遠くなるような昔から造られてきた製法をこの日本で、しかも『信楽焼』の土で作られているというところにとても驚きましたし、さらに聞けば元々信楽で修行されてその後山形県大石田の次年子に移り住んでいた陶芸家の方と知り合うことがあって、その方に作っていただいたそうで、『岩谷澄人』さんも滋賀県の『ヒトミワイナリー』にいらしたことと繋がっていて
とてもストーリーとロマンを感じました(*^▽^*)
『アンフォラ』には「jinengo pottery」と刻印されていて、「jinengo」は次年子、「pottery」は陶器の意味(^O^)
次年子は冬の間に子供が生まれても豪雪地帯で出生届けを次の年になって雪が溶けるまで届けに行けないことから名付けられたそう(・∀・)
元々岩谷さんは『ヒトミワイナリー』にいらした時から茶壷でワインを造られていた時期があったそうで、赤湯に来てからまたやりたいと思っていた時に偶然次年子の陶芸家の方と知り合えたから実現できたとのこと(*^0^*)
他にもワインの発酵中のタンクの中や『メルロー』が入ったフレンチオークを見せていただき、『メルロー』の前には『甲州』を樽熟成していたと聞き、『イエローマジックワイナリー』を訪れる前に同じ赤湯にある地元のワインや日本酒を豊富に取り揃える『結城酒店』の赤湯温泉店で『甲州』の樽熟成のワインを飲ませていただいたので、ここに入っていたのかーと感慨に耽りましたし、
赤湯では『甲州』は昔から旅館などでヒバ(ヒノキ)の葉に乗せてデザートとして出されているそうで、それをイメージして樽熟成の『甲州』を造ったとのこと、
リンゴを搾る機械を見せていただたり、様々な醸造機械を見せていただいて、
ワイナリーをこの場所にした決め手は元々米屋で現在貯蔵庫になっている蔵がとても気に入って、利便性も考えてとのこと、
この『イエローマジックワイナリー』はエチケット(ラベル)もとてもファッショナブルで個性的なのですが、これも岩谷さんご夫婦が2人で手掛けていて、基本的には幾何学的なデザインは澄人さんが、手描きのものは奥様が手掛けていること、
2021年現在で年間生産本数は約3万本ほどで全てを2人で手掛けるにはこれ以上は難しいとのこと、
委託醸造も数件受けているのですが、委託醸造について自分で今後ワイナリーをやりたいと思っている人には放置してやりたいようにやってもらい、ワイン造りの知識がまだそんなにない人にも最低限のアドバイスはすれど、あくまでも学校ではなく委託なので基本的には自分で考えてやってもらうことにしていて、自由なスタンスにしているそう(^O^)
また、ブドウ栽培は豪雪地帯ですが、基本は棚仕立てで栽培されている所が主流なのだそう(^▽^)
本当に様々なことを聞くことができて見たいものも見させていただけて大充実のワイナリー見学になりました(*^▽^*)
〒999-2211 山形県南陽市赤湯871番地1
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元は米屋の蔵だったという『イエローマジックワイナリー』の貯蔵庫(^O^)
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醸造所とその裏には『日本さくら名所100選』にも選ばれている『烏帽子山公園(えぼしやまこうえん)』があり、桜の時期は素晴らしい絶景が広がっていますヽ(*´∀`)ノ
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貯蔵庫の様子(^▽^)
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代表の『岩谷澄人』さん(*^^)
突然の訪問にもかかわらず快く対応していただいて感謝しております(*´∀`*)
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ブドウ圧搾機(^O^)
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除梗破砕機と瓶詰め機(^-^)
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そしてこれが最も見たかった『信楽焼』の土で作られた素焼きの壷『アンフォラ』(*´▽`)
ワイン発祥の地・ジョージアでは紀元前6000年前から『クヴェヴリ』という名称で醸造に用いられていました(^-^)
元々信楽で修行されてその後山形県大石田の次年子に移り住んでいた陶芸家の方と偶然知り合って作ってもらったということに加え、『岩谷澄人』さんも同じ滋賀県の『ヒトミワイナリー』にいらしたことと繋がっていて、とてもストーリーとロマンを感じました(*^▽^*)
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『アンフォラ』には「jinengo pottery」と刻印されていて、「jinengo」は次年子、「pottery」は陶器の意味(^O^)
次年子は冬の間に子供が生まれても豪雪地帯で出生届けを次の年になって雪が溶けるまで届けに行けないことから名付けられたそう(・∀・)
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『アンフォラ』の中の様子(‘ω’*)
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樽熟成とはまた違ったワインの表情を見せてくれる『アンフォラ』について、様々なことを岩谷さんの奥様に教えていただきました(*゚▽゚)
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発酵タンク(・∀・)
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貯蔵タンク(^O^)
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奥にあるのがリンゴの搾汁機(^O^)
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2021年現在ではこのフレンチオークは新樽で今は『メルロー』が入っているとのこと( ^∀^)
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貯蔵タンクの中にはブドウが入っていて覗かせていただきました(*^-^*)
前々から行ってみたかったワイナリーに思わぬ形で見学させていただいて素晴らしい時間を過ごせました(*^▽^*)
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『イエローマジックワイナリー』を訪れる前に同じ赤湯にある地元のワインや日本酒を豊富に取り揃える『結城酒店』の赤湯温泉店で試飲させていただいた『イエローマジックワイナリー・ドギッド・甲州 2020年』(*゚ー゚)
山形屈指のワイン産地でもある赤湯で2017年から始まった新しいプロジェクトで”Bottling the VINEYARD=葡萄畑をそのまま瓶詰めする”をコンセプトに葡萄を畑単位で醸造し、畑の所在や栽培者の為人を冠したオリジナルワインの生産にチャレンジしていくものとのことで、
このワインについても岩谷さん曰く、このシリーズのワインを造るのは2年目で、今回はフレンチオーク発酵とステンレス発酵を少し熟成して瓶詰め時に合わせたもので、元の果汁を48時間のスキンコンタクト(ブドウ果実の破砕後に果汁と果皮を発酵までの一定期間低温で接触させ果皮に含まれている香り成分を果汁に溶け込ませる技法)させて桃のような香りを出しながら発酵させたと仰っていて、口に含んだ後半に木樽のニュアンスが出るように造ったワインで、補酸とかをしたらもっとシャキっとした味になったのかもしれないけれど、今回は熟したブドウを使っているのでそのままの良さを大事にしたとのことでした(*´∀`)
この『結城酒店』も地元のお酒が豊富に揃っていて試飲もさせていただけるので、『赤湯温泉』に行ったら超オススメですヽ(*´∀`)ノ
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JR奥羽本線から見た『十分一山』に広がる急な傾斜のブドウ畑(*^ヮ^*)
ブドウの実がたわわに実る頃にまた訪れたいものですヽ(*´∀`)ノ
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